こんにちは。
文部科学省が発行している
『学校給食における食物アレルギー対応指針』
というものがありましたので何が書いてあるのか気になり、ブログで残しておきます。
基本的な考え方は、
『全ての児童生徒が給食時間を安全に、かつ、楽しんで過ごせるようにすること』
だそうです。
昨今、アレルギー食材の入った給食を間違えて食べてしまう事故が増えつつあります。
間違えて食べた後の対処も間違えれば死に至るケースもありますのでとても大事な指針です。学校や他の児童、保護者とうまく付き合っていくためにも事前の勉強がとても大事です。
続いてアレルギー対応の大原則6つがあり、かみ砕いて書きます。
●安全最優先でアレルギー持ちにも給食を出す
● 組織的に対応する
●「ガイドライン」に基づいて、医師の診断による「学校生活管理指導表」の提出を必須とする。
● 安全性確保のため、原因食物の完全除去対応(提供するかしないか)を原則とする。
● 無理な(過度に複雑な)対応は行わない。
● 教育委員会も各学校の取組を支援する。
です。
全体の流れとしては、
学校内でアレルギー対応委員会の設置
↓
委員会内で計画ややることを決める
↓
入学前、進級前に対象者にヒアリング
↓
調査結果に基づいて、給食室、保護者、教育委員会、学校が連携して献立の立案や緊急時の対応、弁当にするかなどを決定する
↓
給食当日は、担任や当事者がしっかり確認して食べる
↓
何かあれば、委員会にフィードバックして次に活かす
です。大変ですね。私達の子供は『弁当持参』になるかと思います。あとは弁当を食べる本人がどう思うかですね。
ちなみに、私が小学生だった20年ほど前は何もしていません。他の子と同じように普通に食べていました。私もほとんど覚えていませんが、少し食べてだめなら残していました。小学4年生のときは絶対食べないといけない担任でしたので昼休みまで残って食べていました。
次に詳細部分の記載から、気になったところを抜粋していきます。
【面談について】
食物アレルギーを持っている子供の親と面談して状況を確認します。
基本的に医者から提出された『学校生活管理指導表』や事前のアンケートに基づいて面談されるようです。
聞くことの主な例
•過去の食物アレルギー発症情報
•家庭での対応状況
•学校生活で気をつけること
•薬(エピペン等)の持参希望の有無
•緊急時の対応連絡先や方法
•同じクラスの生徒と保護者にアレルギー情報を周知する了解を得ること
学校側から伝える主な例
•給食提供の可否
(完全提供・対応食提供・当日の献立による部分提供・弁当対応等)
•献立や食材情報の提供
•持参する弁当の学校での保管場所・方法
(職員室内専用冷蔵庫等)
•薬(エピペン等)を持参する場合の取扱い
(保管場所と使用方法等)
•緊急時の対応
とのことです。
面談の結果を踏まえ、委員会でどうするか検討します。
具体的に決まったら、給食が始まる前に保護者に学校側の対応を説明します。
アレルギー対応の献立を考える際、調味料までは考えないようです。
画像にありますように、小麦アレルギーであっても醤油含まれる小麦は無視されるようです。調味料レベルでもアレルギーが出る場合は『弁当持参』になるようです。
他にも、アレルギー種類が多かったり、油や食器を他の子と共用できなかったするレベルの場合は『弁当持参』となるようです。
調理する場所は、アレルギー対応の給食を調理する場所を別に設けるのが望ましいと推奨しています。
調理する方の負担は大きく、
『複数人がチェックすること』
『間違えないように作業や表示をわかりやすくすること』
など色々工夫することが推奨されています。
教職員の対応例の学級担任の部分で、
・決められた確認作業を確実に行い、誤食を予防する。
また楽しい給食時間を過ごせるように配慮する。
・給食の喫食や食べ残し状況等を記録し、実態把握に努める。
・給食時間に教室を離れる場合には、事前に他の教職員に十分な引継ぎを行う。
・他の児童生徒に対して、食物アレルギーを正しく理解させる。
とあります。
なかなか大変そうですね。お互いの負担を考えるとやはり『弁当持参』が一番良さそうですね。本人がみんなが給食食べている中で弁当を食べ続けられるか、両親が毎日弁当を作れるかなど課題はありそうですが、間違ってアナフィラキシーで重症か死んでしまっては元も子もないので弁当が良さそうに思います。
全職員がアレルギーの理解を深めるために研修会を開くことが推奨されています。そのときに使う資料は、日本学校保健会が作成した「学校におけるアレルギー疾患対応資料」を推奨しています。エピペンの使用方法や注意点も記載されているようです。
自分の子供が食物アレルギー持ちで給食が始まったらどうするか、夫婦の相談、経験者に聞くなど事前にやっておかなくてはいけません。
周りに迷惑をかけないように、かつ本人が学校生活を楽しんでもらえるよう、勉強していきます。
どなたかの参考になれば幸いです。